2013-01-01から1年間の記事一覧

2013年公開作品ベスト10&その他

1. 『ジャンゴ 繋がれざる者』 (感想) 2. 『アウトロー』 3. 『ザ・マスター』 (感想) 4. 『ウィ・アンド・アイ』 (感想) 5. 『エリジウム』 (感想) 6. 『ハンナ・アーレント』 7. 『デッドマン・ダウン』 8. 『ルームメイト』 9. 『ザ・フューチャ…

SF映画ベストテン

ワッシュさんの「SF映画ベストテン」に参加いたします。 自分で再認識するためにも、思いついた10本を4つの柱に振り分けてみました。以下に順不同で。 1.郊外SF 「E.T.」 「ドニー・ダーコ」 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 簡単に説明すれば「郊外を舞…

僕らの未来は鉛色 「エリジウム」

(展開に触れているので未見の方はご注意を) 例えば地球に不時着して難民キャンプでの暮らしを強いられるエイリアンの造形がエビのようなデザインではなく、人間の耳が少し尖がっただけでピタピタの衣装に身を包んだエイリアンだったら、と想像してみてほし…

JJの最大の弱点は、丸首シャツだ。

かつて、その喋り方や雰囲気の何とも形容しがたい面白さから、こんなデタラメのエントリをでっち上げたことがあった。 ■J.J.エイブラムスが語る、幻の映画「S:8」とは? 師匠がそうであるように(ニホンノミナサン、コニチハ、スティーブンスピルバーグデス…

表現者のアラセブ問題 「トゥ・ザ・ワンダー」

「寡作」として知られる巨匠の劇場長編作を、まさか2年程度の期間でまた観られるとは思ってもみなかったので、鑑賞前には多少の戸惑いがあった。 しかし蓋を開けてみれば、前作「ツリー・オブ・ライフ」のテイストを踏襲しつつ、あの作品でも象徴的だったサ…

メロドラマの巨匠:ダグラス・サーク諸作品を鑑賞 その2

■自由の旗風(1955) アイルランド独立運動をテーマにした歴史冒険活劇。その1における「僕の彼女はどこ?」と同じコメディタッチの軽妙なテイストは、今回のボックスのラインナップでいうとサークのアザーサイドといった所か。宿屋でロック・ハドソンと髭…

黄昏時にバスは「ウィ・アンド・アイ」

特定の人物に目を付け苛めている人間に「人を苛めている」という自覚がなければ、そもそも苛めは成立しない、という言い方がある。 だが、苛められている方にも「自分は苛めれている」という認識がなければ、同じように「苛めなど存在しない」と言えるのでは…

メロドラマの巨匠:ダグラス・サーク諸作品を鑑賞 その1

「ダグラス・サーク」という名を初めて耳にしたのは「パルプ・フィクション」の「ダグラス・サーク・ステーキ」である、という人は、自分と同年代には結構多いのではないかと思う。その時はもちろん、それが俳優の名であるか監督の名であるかもわからぬ次第…

TOO DRUNK TO FUCK「ザ・マスター」

「12時間働いてもまだ眠れない。クソ。こうやって毎日は続き、そして終わりがない」 ベトナム帰りの元海兵隊のトラヴィス・ビックルは、戦争による後遺症からくる不眠の日々を、日記に綴ることでなんとかやり過ごしていた。いや、結果として、最後には大爆発…

ジェンキン寿司「キャビン」

ヘイ、らっしゃい!お、旦那ずいぶんご無沙汰だったんじゃないですか?旦那は本当に地底がお好きで最近めっきり出てこられないもんだからアタシも寂しい想いをしていたところなんですよ!さぁさぁ、細かいことは抜きだ!何からいきましょう?今日も旦那好み…

パーレイ・ウィズ・ユー「ジャンゴ 繋がれざる者」

クエンティン・タランティーノの映画では、よく「演じる」ということが重要なテーマとなる。デビュー作「レザボア・ドッグス」の囮捜査官しかり、「パルプ・フィクション」のギャングに八百長試合を持ちかけられて裏切るボクサーしかり、「ジャッキー・ブラ…

手負いのネコと喋るクマ 〜「ザ・フューチャー」と「テッド」の35歳問題〜

※両作品の内容に触れているので未見の人は注意 まず、偶然ではあろうけど、共に「35歳、付き合って4年になるカップル」をメインのキャラクターに据えているという点が共通していることに驚いた。そして「カップルの将来を改めて考えるきっかけとなるのが動物…