JJの最大の弱点は、丸首シャツだ。


 かつて、その喋り方や雰囲気の何とも形容しがたい面白さから、こんなデタラメのエントリをでっち上げたことがあった。
J.J.エイブラムスが語る、幻の映画「S:8」とは?
 師匠がそうであるように(ニホンノミナサン、コニチハ、スティーブンスピルバーグデス)、JJもよく喋る監督というイメージがある。父親がテレビプロデューサーで、20代の頃から作曲や脚本執筆などで映画製作に携わり、何作ものテレビドラマを手がけ、ドル箱シリーズの三作目の監督として満を持してのスクリーンデビュー、映画監督としての二作目ではアメリカ人なら誰でも知っているSFテレビドラマ/映画のリブート版に抜擢され、そしてもはや「アメリカ人の心」と言っても良いSF映画の新シリーズの監督としても大抜擢された。


(2009 MTV Movie Awardsでアンディ・サムバーグ、ウィル・フェレルと共に特技のキーボードを披露するJJ。クールな男は爆風で振り返らない!)
 まるでスネ夫から「これ、パパのアメリカの親戚のアブラムシさん!アブラムシさんは今度『宇宙大戦争』の新作を監督するんだゼ!」と紹介されたような気分である。もうほとんどギャグの活躍ぶりだし、ギャグのようなとんとん拍子ぶりであり、そのルックスも漫画から抜け出てきたような(漫画家がベレー帽をかぶりパイプをくわえているような)キャッチーさである。

 この人の、自分の置かれている状況についての様々な無自覚さは、それなりにお洒落なシャツやジャケットをも瞬時にヨレヨレにしてしまう、無造作に着込んだ純白の丸首シャツに現れているような気がする。どうしてそれを着ちゃうんだJJ。スタイリストには一体どう思われているんだJJ。せめてグレーとかじゃないのかJJ。
 よって私は、JJがVネックのシャツをインナーとして着ることを学び、シャツの襟元から真っ白なカーヴが顔を覗かせなくなった時こそが怖い。彼はきっと、映画監督としてもネクストレベルに向かうはずである。
 というわけで「スター・トレック イントゥ・ダークネス」にまるで触れていないけど、メチャクチャ面白いです。JJにとっても新たな船出となった「スター・トレック(09)」を前もって鑑賞しておくと、より楽しめるかと思います。

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