戦隊モノで世界名所めぐり 〜落下の王国〜
「落下の王国」を観ました(@TOHOシネマズ川崎)。
映画撮影中の事故により下半身不随となってしまったスタントマン。同じ病院に腕の骨折で入院していた一人の少女。ある日、スタントマンは少女に即興でおとぎ話を語ったことから、少女はその話にのめり込んでいくようになり…というお話。
おとぎ話パートと、病院を舞台にした現実パートが徐々にリンクしていく面白い構成になっていて、ある種、幼女から少女への通過儀礼とでもいうべき形をとった物語です。
既に各所で言及されていますが、このおとぎ話パートの幻想世界のヴィジュアルが、ちょっと凄まじいことになっています。
もうシーンが変わる度に「えーーー!」「スゲーーー!」とか、口をアングリ開けっ放し。上記エントリで侍功夫さんも仰っていますが、その手間暇を考えただけでも本当に気が遠くなります。先に感想を書いた「イントゥ・ザ・ワイルド」と並び、デカいスクリーンで観ないとあまり意味が無いし、本作の圧倒的なヴィジュアルを堪能したとは言えないでしょう(これのフルサイズとか、ちょっとはそのトチ狂った感じが伝わるのでしょうか?)。恐らく現代美術に元ネタがゴロゴロしてそうだけど、そういうのを知らなくても単純に見ているだけで楽しめます。おとぎ話の主人公たる5人のメインキャラが、なんとなく過剰で馬鹿馬鹿しい戦隊モノみたいな感じで、その点も面白いです(衣装は石岡瑛子)。
おとぎ話が幕を閉じ、スタントマンと少女の一時の交流も終わりを迎えるのですが、その終幕でこの作品が「ジャッキーも真っ青な無茶なことをやって映画黎明期を支えた名も無きスタントマンたちに敬意を表する作品」であることが判明して、ちょっとグッときてしまいました。
主人公の少女:アレクサンドリアを演じるカティンカ・ウンタルーちゃん(映画初出演)は
「大日本人」の子役の子に似ていました。
粉川先生の↓コチラの感想も素晴らしいので是非。