おすすめバスケ映画あれこれ


2010-2011シーズンからNBAの見始めた人間にとって、いやーイイもん見せてもらったなぁー!と心の底から叫びたくなるような面白いシーズン&プレーオフでした。
シーズンで言えば、ブレイク・グリフィン(↑今のトップ画の人)の驚異的なダンクがありました。度肝を抜くようなデリック・ローズのドライヴィング・レイアップがありました。ありましたねー(淀長風に)。そしてそしてプレーオフでは、第8シードのグリズリーズが第1シードのスパーズに勝利するなど、予想外の展開も飛び出しました。
マイアミ・ヒートvsダラス・マーベリックス東西対決となったNBAファイナルでも、第2戦のマブスのまさかの逆転勝利(第4クォーター残り7分で15点のビハインドを覆す!)、第4戦ではマブスのエース:ダーク・ノビツキー(ただの同じハンドル名とはいえ、すごい親近感!)が40度近い高熱を押しての出場、そしてゲーム終盤の猛チャージなど、もう6戦全てが「手に汗握る!」といった感じでした。
と熱弁を振るった所で、興味のない人には「なんのこっちゃ」という程度で終わってしまうでしょうから、少しでも興味を持って貰えるように、バスケを題材にした映画を何本か紹介しようと思います。

グローリー・ロード [DVD]
ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント (2007-12-05)
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「一試合に出場できる黒人選手は最大3人まで」という、大学バスケでも人種差別が当然であった1966年。テキサス・ウェスタン大学のコーチに就いた白人HC:ドン・ハスキンズは、全米各地から有能な黒人選手をスカウトし、黒人メインのチームで大学バスケ界に挑むのだが……という、一部の人々はあらすじを聞いただけで「おおお!」とたぎること間違いナシの実話ベースの作品。最終戦で、対戦する白人チームに向け、黒人チームのコーチが「Send them our message!」と鼓舞するシーンに目頭を押さえずには……とても平常心ではいられません!

コーチ・カーター スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン (2006-09-08)
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模範黒人:サミュエル・L・ジャクソンが実在したコーチを演じる高校バスケもの。バスケ部員の学業の成績が芳しくないので、成績が上がるまで体育館をロックアウトしてバスケさせない!として、全米でも論争を巻き起こしたコーチ:カーターさん。彼の持論は「子供の親たちは『ウチの息子は才能があるのに何故バスケをやらせない。NBAからスカウトがあるかもしれないのに!』なんて軽々しく言うが、あんたらNBA入りがどんだけの競争率かわかってんの?!それよりまず大学進学だろ!大学に行きさえすれば、バスケでたとえドロップアウトしてしまっても、まだなんとかつぶしが効くんだから!」という、至極まっとうなもの。特典映像では実際のカーターさんも出てきますが、ちっともサムL先生には似ていません。

で、そのNBAの世界がどんなに厳しい世界かを描いたのがこの「フープ・ドリームス」。球界を目指す二人の男の子を中心に、高校時代から追っていくドキュメント。この作品の監督は後に「スティーヴィー」という、とんでもない「塊」のような人間ドキュメントを撮った人なので、どうしても個人的にはこっちの印象が薄れてしまいそうですが、この「フープ・ドリームス」も目茶苦茶面白いです。

NBA ライト・アウト! 特別版 [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2006-09-08)
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でもってこれが実際のNBAの世界にカメラが潜入したドキュメント。2006年の作品なので、大きくフィーチャーされているのはA.I.改めアレン・アイバーソンやコービー・ブライアントなど。3Pシュートが面白いようにバカスカ入る状態を「in the ZONE」として、ある種のトランス状態であると解説している章が凄く面白かった。歴史に残るコービーの「81点ゲーム」の紹介も特典に収録されています。

最後はプレーオフファイナルで敗れたヒートのレブロン・ジェームズの高校時代に迫ったドキュメント。弱小高が勝ち進む→アウトサイダー気質の転校生が入部→州大会優勝→天狗になる→負ける→くやしくて猛練習→勝ち進む→スター選手にマスコミ群がる→下らない理由で出場停止処分に→憤る→かつてなく士気が上がった所で再度優勝をかけて州大会へ!…スゲェなこれ!誰か脚本書いたの?と疑いたくなるドキュメント。まぁこのころは地元に愛されていたレブロンですが、のちにヒートに移籍→クリーヴランドのファンから「Akron Hates You!」とまで罵られたりしていることを思うと、なんだか切なくなります……。


というわけで、先日神保町シアターで観た「団地 七つの大罪」で、「夜の奉仕が少ない」と妻にせっつかれる夫は、双眼鏡で別の棟の情事を眺めて「野球するのが専門のやつもいれば、見るのが専門のやつもいるだろ?」という名言を吐きます。それに従えば、私も完全にバスケは見るだけです。でも面白いですよ!皆さんも2011-2012シーズンから楽しんでみてはいかがでしょうか?

↑ファイナル優勝が決定して、ハグしあうノビツキーとジェイソン・テリー*1。イイ写真です。



*1:ちっちゃく見えるけど、これでも188cm