上半期最重要作!エリカ・バドゥ「ニュー・アメリカ パート・ワン(第4次世界大戦)」

New Amerykah Part One: 4th World War

New Amerykah Part One: 4th World War

前作「ワールドワイド・アンダーグラウンド」では4つ打ちなどハウスっぽさも取り入れた意欲作でしたが、セールス的には出世作「ママズ・ガン」ほど及ばず、あまり話題にもなりませんでした。それから時が経つこと約5年。昨年のスプリングルーヴなどで来日したり、大人の事情なのかミー何とかさんのトリビュート盤に参加したかと思えば、映画「ブロック・パーティー」で印象的なパフォーマンスを繰り広げたりと、地道に活動は続けていたエリカ様でしたが、そんな彼女が久々のスタジオアルバムをドロップ。これが!ちょっと凄い内容になっています。
まずトラックを手掛けるのが(昨年のデビューアルバムで親交を深めたのか)SA-RAの中の人たち、マドリヴ(!)、リトル・ブラザーの9thワンダーという濃い面々が。かつて「私的パートナー」であったコモンの「LIKE WATER FOR CHOCOLATE」「ELECTRIC CIRCUS」辺りを彷彿とさせる泥臭くスモーキーな世界を展開。なんというか「THE・黒人音楽」という濃密な空気が充満しております。
アルバムの中で一番ポップなのが先行シングルの「Honey」という始末だわ、ジャケは80年代のスラッシュメタルみたいだわで、今作もセールス的には全く期待できませんが、こういう良質なアルバムこそ売れて欲しいです。

  • Erykah Badu - Honey



  • Erykah Badu - Love Of My Life (An Ode To Hip Hop)


エリカ様はコスプレがお好き。