「コンスタンティン」を観ました(@藤沢オデオン)。

物語の終盤、悪魔が巣食う病院にキアヌとその助手が乗り込んで行く時の台詞。

「このザワザワする音は??」「あれは地獄語だ」

地獄語て!!!異文化こみゅにけーしょん!!!

というわけで、イイ大人が「シネスコの画面一杯に天使の羽が『ブワっ』って拡がったら面白くね?」「悪魔が白いスリーピース着てたら面白くね?」とかワイワイキャッキャ言いながら、キャリアのある(画面映えする)俳優さんを集めて上記のような台詞を大マジで言わせる、というお金のかかったギャグ漫画の実写映画でした。最大の勝因は監督のフランシス・ローレンスが「センスのイイ中学生」だったことかも知れません。映画の「天国:現世:地獄」という世界観とか、凝ったヴィジュアルだとか、ローファイなガジェットだとか、いちいちセンスが良かったので楽しく観ることが出来ました。
で、id:throwSさんに映画の感想を聞かれたので、上記の旨を伝えると「つまりは二時間ドラマの映画版ってことでしょ?」と仰っていたので、「コンスタンティン」のラテ欄タイトルを考えてみました
「美人クリスチャン刑事 双子の妹は自殺するハズがない!悲しい死の裏側には恐るべき陰謀が…ハンサム祈祷師の助けを借りて、悪魔も天使もまとめて面倒みるわよ!
「エクソシスト探偵の事件簿:悪魔、払います。 神をも恐れぬこのオレ様が肺ガン?!美人刑事の妹の自殺の裏側に、またもや悪魔の影が・・・ったく、この世もあの世もクソッたればかりだゼ!」
出ている俳優さんで言えば、「とっても偉い悪魔」を演じるピーター・ストーメアと、天使ガブリエルを演じるティルダ・スウィントンが素晴らしいです。もちろん、今回もレイチェル・ワイズはステキ☆ 彼女は、どちらかと言うと美人と言える顔ではない思うのですが、何時間でも観ていたくなるような顔、俳優としては重要な「吸引力のある顔」だと思います
で、天国/地獄の使者という設定のハーフブリードという役で「若い頃のウド・キアーを甘くしたような」俳優が出ていて(画像)、この人誰だろう?と思っていたら・・・
bushのヴォーカルじゃあないですか!!!
bushと言えば「UKのニセヴァーナ」と批難轟々だったバンドですが、そこそこ華があるフロントマンには俳優というサヴァイヴの路があるのですね。彼の奥方はノー・ダウトのグウェン・ステファニなのですが、これでようやくカミさんの尻に敷かれなくても良さそうですね。
「キアヌ・リーヴス=ネオ」というイメージがスッカリ定着してしまった今、今回の「コンスタンティン」での「ニヒルでぶっきらぼうで口が悪いけど実はイイ奴」という、いかにもアンチヒーロー然としたキアヌの役は中々収穫だったと思います。まだ大ブレイクする前の、キャサリン・ビグローの「ハート・ブルー」とかに出てた頃の懐かしい感じ
あと、コンスタンティンの「ヨレヨレのネクタイ・シャツ・スーツ」という衣装は、この人からのインスパイアでしょうか?

美味しんぼ (25) (ビッグコミックス)

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追記:キアヌが終盤つきつけるミドルフィンガーは、映画上では近年稀に観る「イイ中指」でした。というわけで、鑑賞後はロックとかパンクとかバッキバキのブレイクビーツとか、そういうのを無性に聴きたくなります。「コンスタンティン」はエンドロール後にも笑えるオチがありますので要チェック
はてな内で面白かったのは「キリスト教は同人誌作り放題なネタがゴロゴロしてる」というid:Projectitohさんの興味深いエントリー
http://d.hatena.ne.jp/Projectitoh/20050412
他には「地獄の偉い人すげーオモロイ!」という空中キャンプさんの感想。笑いました
http://d.hatena.ne.jp/zoot32/20050416#p1