アニメ映画ベストテン

 今年もワッシュさんのベストテン企画に参加いたします。今回のお題はアニメ映画ベストテンです。そんなに熱心にアニメ作品を追ってはいないのですが、自分が印象に残っている作品を以下に10本ほどあげようと思います。順不同です。

■ピクサー作品

『カーズ』 (2006)
『ウォーリー』 (2008)
『カールじいさんの空飛ぶ家』 (2009)

 ピクサー作品は一応全作品鑑賞していて、その中から三本選んでみました。
 「カーズ」は車を擬人化した子供向けアニメと侮るなかれ、「州間高速の発達により時代に置き去りにされた、50年代に繁栄を極めた町の悲哀」みたいなことを大マジにやってます。もちろん、そんなことに興味がなくてもちゃんと「コミュニティの承認を得る若きアウトサイダーの物語」みたいな話としても鑑賞できるのがピクサーの凄い所だと思います。
 「ウォーリー」はディストピア物とファンタジー物を両輪に「子供でもわかる」作品に落とし込んでいて唖然とするんだけど、この映画におけるピクサーの攻めっぷりは尋常ではないし(特に人間が登場する後半)、以降も攻め続けてるのがちょっと信じられない(でも「カーズ2」でお茶を濁した)。
 「カールじいさん」も攻めてる映画ではあると思うけど、この映画は単純に目に麗しいデザインの洪水という感じで楽しい。犬!鳥!カールじいさんは四角い!

■王道とオルタナティヴ

『プリンセスと魔法のキス』 (2009)
『ザ・シンプソンズ MOVIE』 (2007)

 「プリンセスと魔法のキス」を王道と言い切ってしまうことに若干の抵抗があるけど、フルCGが当たり前になってしまった今こそ、ディズニーにはいつの日かまた手描きセルアニメの長編映画を製作していただきたいものです。鑑賞時の感想→異世界としてのサウスサイド「プリンセスと魔法のキス」
 「シンプソンズ」は映画版声優変更問題があって、オリジナル声優で映画版を鑑賞しよう!という有志の会の上映イベントで大平透先生と握手できたことが良い思い出です。

■国産アニメ

『ドラえもん のび太の魔界大冒険』 (1984)
『天空の城ラピュタ』 (1986)
『AKIRA』 (1988)

 「魔界大冒険」は鑑賞時10才とかで、のび太とドラえもんの石像が降って来る不気味で不穏な幕開けにドキドキしつつ、終盤でまたその冒頭に戻ってくる展開に驚愕しつつ興奮しながら観た記憶があります。
 「ラピュタ」冒頭からシータ奪還までの、異常としか思えないテンションのつるべ打ち。
 「AKIRA」はリップシンクに驚愕。芸能山城組の音楽にも驚愕。

■中東圏の豊かな表現

『ペルセポリス』(2007)
『戦場でワルツを』 (2008)

 「ペルセポリス」はイラン近代史を女性目線で描いた傑作。アイ・オブ・ザ・タイガー。
 「戦場でワルツを」はレバノン侵攻を「加害者目線」で描いた作品で、終盤は「サブラー・シャティーラ事件」に言及する。虚構と現実の境界がグニャリと歪むラストが圧倒的で言葉を失う。
 
 以上の10本でした。泣く泣くランク外にしたのはオリジナル版「チェブラーシカ」エイミー・アダムスが素晴らしい「魔法にかけられて→感想)」、ピクサーでは「Mr.インクレディブル」などでした。
 私が参加した、ワッシュさんの過去のベストテン企画は以下の通りです。
 
SF映画ベストテン (2013)
ホラー映画ベストテン (2012)
スポーツ映画ベストテン (2011)

ウォーリー [Blu-ray]

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プリンセスと魔法のキス ブルーレイ(本編DVD付) [Blu-ray]

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天空の城ラピュタ [Blu-ray]

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AKIRA 〈Blu-ray〉

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戦場でワルツを 完全版 [Blu-ray]

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ペルセポリス [DVD]

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