ジャケ買い百選 2


GIL SCOTT-HERON 『THE REVOLUTION WILL NOT BE TELEVISED』




数年前、私がレコ屋でこのジャケを手に取った時、知りえる情報は友人から聞いた「ヤバイよカッケーよ」「ジャミロクワイのジェイ・ケイがかなりかぶれてる」という2点のみ。しかし、情報は薄くともこのジャケです。何でしょうこのカッコ良さは!?私も家でテレビを見る時にこんなポーズをしますが、絶対にこうはいきません。ジャケに痺れている所に、このタイトルが完膚無きまでに私の背中をド突きました。
「革命はテレビ放送しない」
ギル・スコット・へロンという人はポエトリー・リーディングの人として知られていまして、デビュー当初は「黒いディラン」なんて呼ばれていたそうです。このタイトル曲「THE REVOLUTION〜」はブラックパワーで盛り上がる1971年のブラザー達を更に鼓舞するかのように「革命はテレビ放送はもちろん再放送もしない!革命は常に『生』なんだ!」と煽りを入れるナンバーで、ドラム、ベース、フルートというシンプルなトラックにギル先生が詩の朗読を被せる、という、言わば「元祖ヒップホップ」。私もよくイベントで使わせて頂いております(後に知ったのですが、このアルバムはベスト盤で、今ではジャケも違うようです)。
盟友ブライアン・ジャクソンと組んで数々の名盤を生み出したギル・スコット・へロンですが、他のアルバムではフロア対応可能な4つ打ちキラーチューン「BOTTLE」が収録された「WINTER IN AMERICA」などがオススメ。
ジェイ・ケイは例えば「ME」と歌うとして「・・・みぃひぃ〜」といった節終わりの歌い回しがかなりギル先生かぶれだと思われます。