「ナポレオン・ダイナマイト」を観ました。
最初の鑑賞後感は「オモロかったなぁ」ぐらいなんですが、思い返すと名シーンや名セリフばかりが後から後からフラッシュバックしてくるので、「ああ、やっぱり傑作だなぁ」とジワジワときます。この手のジャンルの新たなスタンダードだと思います。
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お話自体は、本当にあってないようなモノです。ただ、「神は細部に宿る」とでも言いますか、ファッションや小物といったディティールの作りこみがハンパないです。正直、90年代後半ぐらいから脈々と続く「アンクールこそクール」という感覚はそろそろ食傷気味なのですが、ここまで自然にやられるともうグウの音も出ないという感じです。そして役者も、出演している役者全てが素晴らしい芝居をしています(他の映画で見た事がある役者が一人もいなかった)。何てことない日常を、芝居を排除した芝居で語ること。それはアキ・カウリスマキが、そして小津安二郎が目差した棘の道。そんな作風の映画が「アメリカ在住の79年生まれの監督の手で作られた」という事実が、ちょっとした驚きであり感動であり、そして今後の多大な可能性を内包しているように思います。
クライマックスにビックリするほど等身大の「生徒会長選挙」があるのですが、同じように生徒会長選挙をテーマにした作品だと、アレクサンダー・ペインの大傑作「ハイスクール白書」がありますね(以前に鑑賞した時の感想)。
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プロムのシーンではシンディ・ローパーの「タイム・アフター・タイム」が使用されていますが、同曲が奇跡的な使われ方をしている大傑作に「ロミーとミッシェルの場合」があります。
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ちなみに天パー&銀縁メガネが板につき過ぎだったナポレオン役のジョン・へダーさん
普段はジェイ・ケイ(それでか!)かと思うほどの色男です。
「You Know This Boogie Is For REAL.」