ウォーターフロントへ行ってみろ、そこには幽霊になった女が今やとオバQのように飛び立とうとしている 〜叫〜


「叫」を観ました(TOHOシネマズ川崎)。
面白かったです。あまり内容に触れてもアレなので、個人的な感想を少々
主人公の住んでいるマンションが、古くてちょっと不気味な感じなのですが、とても趣があって、「ああ、小津映画のマンションが朽ちるとこういう感じになるのかな」と思いました
小津安二郎の捉える住まい、って、どこか気持ち悪くて(これは住居に限らず人物もですが)、秋刀魚の味」で佐田啓二岡田茉莉子が演じる若い夫婦の住むマンションをはじめ、長屋にしろラーメン屋にしろオフィスにしろ駅にしろ、どこかSFじみた異様な感じがするのです。黒沢清も恐らく、その“異様な感じ”に痺れた映画人の一人なんだろうなぁ、と確信しました。そう言えば「ニンゲン合格」のラストは、明らかに「小早川家の秋」のオマージュですよね。

  • 「お早よう」予告編