谷間食堂 〜ボルベール<帰郷>〜

「ボルベール <帰郷>」を観ました(@TOHOシネマズ横浜)。

ライムンダペネロペ・クルスは空港で働く主婦。彼女が働きに出ている間に、失業中の夫が15歳の娘パウラに関係を迫り、抵抗したパウラはナイフで彼を刺し殺してしまう。あまりにとっさの出来事に、管理を頼まれていたレストランの冷蔵庫に夫の死体を隠してしまうライムンダ。その際、ふと舞い込んだレストランの団体客を、店の主人として引き受けてしまい、夫の死体が冷蔵庫にありながら店は思わぬ繁盛を見せる。それと時同じくして、彼女は死んだはずのライムンダの母を見たという噂が故郷で広まっているという話を耳にするのだが・・・というお話。
ペドロ・アルモドバルの新作。一見、2時間ドラマのようなベタな展開ながら、飽きずに見ていられるのは、人物描写の巧みさゆえか、色彩が過剰に溢れる画面設計の巧みさゆえか、ペネロペ先生のたわわなOPPAIゆえか。


前々作トーク・トゥー・ハーの後半のようなドライヴ感はないももの、余韻ある幕切れは秀逸。上記画像の歌のシーンも、予告で観た時は「吹き替えかよ!」と思ったけど、作品の流れで見るとちょっとグッときてしまうぐらいには良いシーンでした。