好き好き☆スコット・ヘレン!


prefuse 73の新しいアルバムについて感想を書こう書こうと思いつつ機を逃してしまいました。が、これはちょっとした傑作だという思いが日々強くなるのでやっぱり記しておきます。


例えば始点があって、中継点A+A´があって、B+B´があって、最終的に行き着く終点Cがあるとします。で、何人かのプレイヤーに対して「いい?途中でどこ行って何やってても良いけど、AとBそれぞれのポイントでは戻ってきてね。で、皆でCを目差します」っていうのがジャズだとすると、その方法論をブレイクビーツ、正確にはビートと上モノでやろうとしてるのがPREFUSE 73=Scott Herenなのではないか、という気がします

Security Screenings [輸入盤] (WARPCD140)

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カットアップという斬新な手法で登場した彼ですが、アルバムでは数を重ねる毎に確実に進化/深化しています。前作の「Surrounded by silence」で一つのピークを迎えたような感がありますが、今回はラップをフィーチャーしたりはなしで、ストイックにブレイクビーツを刻みます。よって、地味っちゃー地味なのですが、聴く毎に強度を増していくアルバムではあります
フィジカルなサンプリングをループさせることで無機質な音に変化させ、更にそれを編集でわざとズラすことによってフィジカルなノリを産み出すという倒錯。ジャズネタを鬼のように切り刻んで繋ぎ合せた「No Origin」が、ちょっとエライことになってます