「GOTH/HORROR/SUSPENSE」と「悪意」のシアワセなケッコン。

「ソウ」を観ました。

宣伝文句に「セブン+CUBE」とかあるんですが、本当にその通りでした。でもって「セブン」を更にヴァージョンアップさせたような「傷口に盛り塩」どころではなく、「お腹ペコペコの状態で目の前に出されたご飯山盛りのドンブリをよ〜く見ると米粒という米粒全てにアルミホイルが巻いてある」という、悪意の塊の様な映画でした。
やっぱり知識ゼロの状態で楽しむのがベストだと思うので、あらすじに関することは書けないのですが、大分ILLです。笑っちゃうぐらい病んでおります。↑画像のエピソードとか、もう酷すぎて笑うしかないです。「セブン」の脚本を書いたアンドリュー・ケビン・ウォーカーって人はタワレコでバイトをしながら「え〜とコイツは大食の罪でしょ、スパゲッティを…でもってコイツが怠惰の罪で…あっいらっしゃいませ〜!…え?バックストリートボーイズですか?」とか、コツコツと7つの殺し方を考えていたそうで、それも大分ILLだと思いますが、「ソウ」の脚本家リー・ワネルの場合、本業は俳優と言うキャリアからも明らかなように(主役の1人を演じている)、もっとポジティブにILLな感じ。作品的には極めて不健全ですが、「オレならもっとオモロイ殺し方のネタがあるし、オチまで付けられるゼ!」という過剰な自意識は、作家的には非常に健全だと思います
作品のキーヴィジュアルである変な人形を見て薄々は感づいていたのですが、ステキな拷問器具の数々だとか、犯人が被るフードだとか黒いレザーの手袋とか暗闇に浮かび上がる眼だとか、ベルベッドのベッドカバーだとかゴシックな内装だとか赤い壁(!)だとかを見て、監督のジェームズ・ワンには肩をポンポンと叩いてこう言ってあげたくなりました。
「ねえねえ!ワン君ってさぁ、ダリオ・アルジェント大好きでしょ!?イイよねアルジェント!オレも好き!」