CASSIE「CASSIE」

最近、新人のデビューアルバムで「おっ」と思うことなんてほとんど無いんですけど、これは久々にキました。

Cassie

Cassie

もう全編に渡ってシンセサイザーの嵐。ペナッペナでスッカスカなリズムトラックの上に、ビョーンとかヒャーとかピッポッパとか、コッテコテのシンセサウンドを幾重にも重ねる事によって濃密なグルーヴを紡ぎ出すことに成功していると思います。もしかしたらバンバータ「プラネットロック」以来の衝撃かも知れません。

Planet Rock: Album

Planet Rock: Album

あの歴史的名盤を「ヒップホップなのにクラフトワーク連れて来ちゃったよ!」と例えるなら、このキャシーのデビューアルバムの場合は「R&Bなのにヴァンゲリス呼んできちゃったよ!」的なサムシングを感じます。アルバムの各所でフックとなる非常に中毒性が高いループの数々は、ライアン・レスリーなる人物の手によるもの。今やすっかりスタープロデュースチームとなってしまったネプチューンズに対抗して、彼が今後のR&B市場に大きく食い込んで行くであろうことは容易に想像できます。

http://youtubech.com/test/read.cgi%3Fdl%3DGmPLqoOFLIQ%26ext%3D.flv CASSIE me&u
もちろんキャシー嬢の、繊細(単に線が細い、とも言えますね)で独特の浮遊感が漂うVoも特徴的。あと上記のような超絶スタイルも魅力の一つだと思います(やっぱりソレか)。