ジジイ一人の寝込みを襲う(47人完全武装で)。〜花よりもなほ〜


花よりもなほを観ました(109シネマズMM)


画像は公式ページのキャスト一覧なのですが・・・あ、あれ?!主演俳優の画像が、何だかとってもオカシナ事に!?一人だけイラスト?!


まぁ画像を使えないのは「ユーさぁ、あそこのブログ画像使ってるから炎上させちゃってよ」的なプチトラブルに発展するからかどうかは知りませんが、それはさておき映画は非常に完成度の高い作品でした。保守/右傾化/色々かこつけて戦争に突入したがってる人たちが冗談じゃなくて山ほどいらっしゃるこのご時世において、まさに作られるべくして作られたような映画でした。ちまたに溢れる上澄みだけの(現東京都知事とかが大好きな)“サムライ幻想”をことごとく小バカにしているのも非常に良かったです
是枝裕和曰く「『誰も知らない』がテーマ的にちょっと重たかったので、次は気軽に笑えるコメディを撮りたかったので『花よりもなほ』を作りました」との事なんですが、そんな発言は全くもって“商業映画監督”としての営業的な発言で、本心には9条や教育基本法の改正問題など、本格的にきな臭くなってきた今の日本に物申す形で、その主張が一番生えるであろう「時代劇」を選んだのでしょう。そして、結果的にその選択は見事に功を奏しているように思えます。
復讐における「目には目を」的な負の連鎖は、何の生産性もないどころか、新たな負を生産/増幅させる。それに歯止めをかけるのは、結局誰かの「許し」でしかない。「花よりもなほ」では、主人公・青木宗左衛門の「許し」に至る成長が描かれますが、何となくショーン・ペンの「クロッシング・ガード」を思い出しました。

クロッシング・ガード [DVD]

クロッシング・ガード [DVD]