「DIY」 はパンクだけにあらず
ビースティ・ボーイズは2nd「ポールズ・ブティック」でZEPやビートルズをサンプリングして怒られました。
のちにこれは泥沼の訴訟問題に発展していき、あまりに長引く裁判でアルバムの制作にも入れず、彼らはこう考えるようになります。
「だったら自分たちでサンプリングしたいフレーズを演奏しちまえばイイじゃん」
ヴィンテージの楽器(くぐもったVoはヴィンテージマイクを使ってみて面白かったから)、スタジオの玄関を修理しに来ていたマーク西田(当時は大工)、新たなプロデューサーのマリオ・カルダート・Jr・・・こうした材料を集めて生み出されたのが3rd「チェック・ユア・ヘッド」です。
ノエル・ギャラガーはこのアルバムについて「ミュージシャンなら“一度は作ってみたい”と思わせる解放感に満ちている」とか言っていたように思います。
今、大人気の「N.E.R.D.」(ノーワンエバーリアリーダイド)も、基本的には同じ方法論でやってるんだろうな、と。ただどちらかと言えば70’s的泥臭さのある(下手クソだけど)ビースティの音に比べ、ナードおよびネプチューンズの音はスカスカでペラペラ。けなしてる訳ではなく、これはどの時代に影響を受けたかによるのでしょう。「ナード/ネプ」の音からは明らかに80’sの影響を感じます。そもそもビースティは80年代にすでに現役だった訳だし。
私的に1stがいまいちピンとこなかった所もあるので「N.E.R.D.」2nd「フライ・オア・ダイ」、期待してます。