パブリック・ジャーナリストになりきろう!

「食パンの勉強を始めよう!!」



【 偽PJニュース 3月30日 神奈川 】
「神の介在を感じたか?」と言ったのは『パルプ・フィクション』のジュールスだったが、どうやら神は、3月の終わりに京浜東北線の車内に介在したようだ。
それは土曜日の夕刻、横浜へ向かう電車内、その車中での出来事だった。
地味な学芸員、といった風情の女性(片桐はいり似)が乗車してきて、記者の向かい側の席に着席した。彼女は座席に着くとほぼ同時に、ハードカバーの本を読み始めた。しばし目をそらせてもう一度彼女に視線を戻すと、何やらモグモグと口を動かしている。何かを食べているようである。気付かれない様に注視を続けると、彼女は右手で本を持ち、左手にスーパーのビニール袋をぶら下げていた。そして本を読みながらしながら、物凄い勢いで口を動かしているではないか。
「一体何を食べているんだろう?」彼女に気付かれないように、対応可能な神経という神経を彼女に集中させる。次の瞬間、彼女がビニール袋に手を伸ばした。そして記者は愕然とした。


彼女はビニール袋から食パンを取り出し、ちぎって食べていた。ビニールに袋から取り出され、まるで生まれたままの様な剥き身の「食パン」を食べていた。


ここで、一般的な家庭での「食パンの在り方」を考えてみたい。ほとんどの家庭ではプレーンな食パン「だけ」は食さないのではないだろうか?大概、トーストにしたり、ジャムやバターを塗って食しはしないだろうか?彼女の場合、飲み物なども一切飲まず、物凄い勢いで食パン「だけ」を貪っているのである。
彼女が食パンを貪る様を見て、異様なまでの口中の渇きを擬似体験していたのだが、目的地である横浜に着いてしまったので、記者は電車を後にした。するとどうだろ、降りる寸前に、彼女は2枚目の食パンに手を伸ばし、また1枚目と同じようにムシャムシャと食べ始めたのだった…。
その、何とも神々しい様に、記者は間違いなく「神の介在」を感じずにはおれなかった。いや、あの瞬間、彼女が間違いなく神、もしくは、あらゆる秩序を司る何某かだったに違いない。
余談だが、この話には後日談がある。なんと、id:die_kuma id:anutpanna(敬称略)も同様の「電車内で食パンを貪る人々」を目撃したという。しかも全く別の場所、全く別の路線、それぞれ性別も男女異なると言うではないか!
今、記者は言いようの無い興奮に満ち満ちて、キーボードを打っている。この同時多発的な現象は、一体何を意味するのか?メディア業界に新風を吹かすであろうホリエモンとライヴドア同様、「しょくぱんまん・しょくぱんうーまん」から当分目が離せそうに無い。【了】

偽パブリック・ジャーナリスト 小ディグラー
この記事に関するお問い合わせ先:massive_snack_attack@yahoo.co.jp



またもやid:gotanda6さんの企画に乗っかってみましたよ。ちなみに実話です。実話ナックルズです。