がんばろうマットデイモン!
今年上半期だけで4本もマット・デイモン関連作を観ていたので、メモがてらまとめてみました。
まず1本目は「ヒアアフター」。頼んだわけでもないの死後の世界と「コネクション」が持ててしまう男を悲哀(終盤の「傷心ロンドンツアー」が凄い)たっぷりに演じていたけど、この作品で自分が一番感動したのは、おそらくそれまで霊視を頼んでくる人たちに見るまま/見えてしまうままを伝えてきた主人公が、ある男の子の為を思って嘘を付く所だった。「GIFTじゃなくてCURSE」なんて言わずに、がんばろうマットデイモン!(→鑑賞時の感想)
2本目は「トゥルー・グリット」。脇役ながら、言うこと聞かないローティーンの女の子をスパンキング!その後ちょっと打ち解ける!でもやっぱり別行動をとることにするけど、最後は颯爽と再登場!という、出演シーンは短いながら非常に美味しい役だったように思います。天パーの人って髪を伸ばしっぱなしにすると↑こういうカールになるよね。散髪もがんばろうマットデイモン!
3本目は「インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実」。2008年のリーマンショック(改め、国家的ねずみ講)は如何にして起こったか?を紐解く社会派ドキュメンタリー。マットはナレーションとして参加、自慢の美声を披露しています。あまり正しい使い方ではないと承知で例えるけど、なんだか「引導を引き渡された」ような、絶望的な気分になりました。映画自体は「……でもやるんだよ!」と結んでいたけど、そう言われてもどこをどう改革して良いやら……と途方に暮れてしまう。超絶に酷い金融腐敗の現状認識として鑑賞をお薦めします。
写真は左からヘンリー・ポールソン(ゴールドマン・サックスCEOにして、06〜09年までブッシュJrの下で財務長官)、ベン・バーナンキ(第14代FRB議長)、ティモシー・ガイトナー(03〜09年までニューヨーク連邦準備銀行総裁)、斉藤和義風に言うなら「ずっとグルだった」。あまりにあんまりな世界だけど、あきらめずにがんばろうマットデイモン!
4本目「アジャストメント」は、フィリップ・K・ディック原作のSF映画、というか、画面から滲み出てくるようなマットの人の良さが映画の8割ぐらいを救っているバカSF。「奴が彼女のダンスを見たら終わりだぞ!」等々、中学生が書いたような「とりあえず格好良さそうな」キメ台詞も満載。ヒロインのエミリー・ブラントは一応「美人」っていう扱いなんだろうけど、こういう「ハの字眉毛」顔がどことなく北陽の虻ちゃんを思わせます。明らかにサイズが小さい帽子を被って、通り抜けるドアを間違わないようにがんばろうマットデイモン!
フィルモグラフィーを見た感じだと、もう下半期の日本公開作はなさそうですが、来年も良い「マット初め」が出来ると良いなぁと期待しています。