2007年の音楽を振り返る。

id:ecrnさんの「ECRN AWARD 2007」に滑り込みで参加してきました。以下は同じ内容を記しておきます。

  • 2007年によく聴いたアルバム10枚

チョモと僕は柵の中

チョモと僕は柵の中

まさか邦楽のロックのアルバムが一位になるとは思いもしませんでしたが、これが2007年に本当によく聴いたアルバム。まさに衝撃のデビュー作。エモとか生半可な例えでは済まされない、ヒリヒリしっぱなしの37分間。「有名な芸術家みたいにテキトーな生活がしたい!」

Kala

Kala

1stを初めて聴いた時にも「バンバータ『プラネットロック』を初めて聴いた人の衝撃ってこんな感じかしら?」と思ったけど、今回の2ndを聴いてまた同じこと思いました。ピクシーズ「Where Is My Mind」のドリーミーなネタ使いも見事。

Back to Black

Back to Black

「リハブなんかにゃ行かないわ、家でレイ・チャールズでも聴いてた方がマシ」みたいな、とてつもなくパンキッシュな歌詞の歌が大ヒットしたことの意義。そのルックスを含むイメージ戦略と共に、マーク・ロンソン他による、ビートを極太にした60'sモータウン・サウンド再構築も吉と出ました。彼女の破天荒な行いも含めたコンセプチャルアート。

Hollywood Recordings

Hollywood Recordings

邦盤のオビのキャッチを考えるなら「オシャレ!でもちょっぴり呪術的☆」。これぞ黒人でしか成し得ない、ドス黒いグルーヴの洪水。タリブ・クゥエリ、エリカ・バドゥ、ファラオ・モンチなど、ゲストの適材適所ぶりも心憎い限り。

Benny... at Home

Benny... at Home

宅録でAORを奏でてこそROCKである!という決意表明。スタカンみたいなデュエット曲「Blackberry Street」が素晴らしすぎる。

Finding Forever

Finding Forever

期待していたカニエ「大学最終作」が個人的にアレレだっただけに、先行してリリースされたコッチが余計に良く思えました。前々作でのステレオラヴのレティシアに続き、今作でのリリー・アレンの起用は、戦略として凄くイヤラシイけどとっても正しい選択。

Mirrored (WARPCD156)

Mirrored (WARPCD156)

待望のフルレングス1st。ちょっと優等生が過ぎる印象も拭えないけど、盆踊りチューン「Atlas」の破壊力を考慮に入れると無視できない一枚。ライヴ凄かったです。

Perseverance

Perseverance

MC生活二十数年!(「ど根性ガエル」町田先生の口調で)初のリーダーアルバムはマドリヴが全面バックアップ。濃くも深いサンプリング重視のトラックの上を、パーシーP先生のスキルフルなフロウが炸裂。ゴブリンネタの「Put it on the Line」がカッコ良すぎる。

Overpowered

Overpowered

もういい加減、食傷気味に思えてきた80's的音作りも、微妙な音色選びや現行シーンの音との兼ね合い、歌う人の表現力で「まだまだ全然イケる」と示してみせた意欲作。アルバムを頭から聴き始めて「Let Me Know」のイントロが流れ出した時の高揚感といったら!(この曲のPVも素晴らしい)

10

Kingdom Come (W/Dvd) (Dlx) (Dig) (Slip)

Kingdom Come (W/Dvd) (Dlx) (Dig) (Slip)

「アメリカン・ギャングスター」も出てますが、2006年の暮れぐらいに買って2007年はよく聴いたコチラを。タイトルトラックの「Kingdom Come」は、今や誰もが「ハンマーさんの曲」として認識している、リック・ジェームズの「Superfreak」再構築に痺れた。ドレーのアルバム全曲ミックスによる、超ハイファイな音作りも聴き所。