駄目PV100選 3


このPVを初めて観た時に「何故こんなに良い曲のビデオでふざけるのか!」と義憤に駆られたことがあります。恐らく、真面目なビデオにしていたら「UNDER THE BRIDGE」ぐらいは売れたはずなのに!とも思います。注目すべきは残2:45ぐらいから、アンソニーの髪は毛筆みたいになってるし、フリーに至っては頭にお花が咲いてるし、おまけに最後にはメンバー全員で女装という放し飼いっぷり。
レッチリって「物凄くマッチョ」というイメージの裏返しで「どうしようもなくシャイ」っていうパーソナリティを内包しているバンドで、それがよく現れているのが「こんなメロディアスで、しかも感傷の極みみたいな歌詞のバラードでもふざけてしまう」という所。ショウビジネスという表舞台に立っている自分達に対して、まるで少年の様な「やーねー!」という照れが凄くあったバンドだと思うのです。しかし、それもかつての話で、紆余曲折を経てジョン・フルシャンテのカムバック以降は、そういった“照れ”とも対峙し、東京ドームで単独公演を行えるぐらいのスーパーバンドになっていきました。
ある時はアンソニーが文金高島田で、ある時はメンバー全員がチンポにソックスを被せてステージに上がっていたことを思い返すと、今のバンドの姿に、一末の寂しさを覚えることが(確実に)あります。
今まで知りませんでしたが、映像を当り障りのないレコーディング風景に差し替えたこんなVERもあるようです。