「ソレとコレとは話が違う!」 〜あるスキャンダルの覚え書き〜
「あるスキャンダルの覚え書き」を観ました(@TOHOシネマズ横浜)。
労働者階級の子供たちが多く通うロンドン郊外にある中学校。同僚教師たちから疎まれる孤独なベテラン教師のバーバラ(ジュディ・デンチ)は、ある生徒同士のいざこざがきっかけで美貌の新任美術教師シーバ(ケイト・ブランシェット)と親密な関係となる。彼女となら友情が築けると確信したバーバラだったが、ある晩、シーバと男子生徒の情事の現場を目撃してしまい…。というお話。
映画の構造として、真っ先に思い浮かべたのが、マーク・ロマネクのデビュー作にして大傑作「ストーカー」でした。
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「ストーカー」の場合は、そのスタイリッシュな作風もあってか、若干ファンタジーを匂わせる作風に仕上がっていましたが、こっちは現実臭たっぷりの、女(老レズ)vs 女(子育てからやっと開放された!30代)。生々しくならない方がおかしいです。普段から特に予定も何もない寂しい老人であるバーバラが、「週末にフラグが立った、(シーバの)家に招待されたのだ。(略)この日は“ゴールド・スター・デイだった」と、充実した一日は日記に金星シールを貼ったりしてグッとくるのですが、このシールが伏線になって、彼女とシーバが大激突するシーンがとても良かったです。
シーバの旦那役がビル・ナイなんですが、彼とシーバが激突するシーン、クライマックスのシーバがパパラッチにブチ切れするシーンなど、主要俳優の演技合戦が中々見応えがあります。
冒頭、自身の日記を読み上げる形のナレーションで、バーバラは観客にこう問い掛けます。
「誰もがみな、私に秘密を打ち明ける。では、私は一体誰に秘密を打ち明ければ良い?」
ブログやればイイじゃん!と思った。