ピーター・パーカーは黒板純の夢を見るか? 〜スパイダーマン3〜

スパイダーマン3」を観ました(@TOHOシネマズ川崎)

シリーズ毎にスケールアップしていく本シリーズですが、今回の「3」では、婚約指輪を親友とのちょっとした諍いで落としてしまう、という求婚にまつわるウッカリエピソードに始まり、恋人達の思わぬすれ違い、ベン叔父さんをを殺した真犯人の登場、そして気になるあの子や仕事上のライバルまで登場し、終盤はピーター自身のオルターイゴが道行く女の子に声を掛けまくり「コウビサセロ!」と大暴れ!果たしてピーターとMJの運命はいかに?!
といった具合に、息を付く暇もありません。モラトリアム度もシリーズ最高潮!まるで「倉本聰か?」と突っ込みたくなるような展開がてんこ盛りです。「北の国から」では、付き合ってる女の子のお父さんが脅威となったり、その元彼が脅威となったり、あるいは女の子自身が脅威になったりと、毎回そうした人間関係やそれにまつわる小さな事件がモラトリアム要素として「黒板純」に絡みついて(あるいは自らたぐり寄せて)きましたが、「スパイダーマン3」の場合、その要素が、叔父さんの仇なのに殴っても殴っても崩れ去る砂の人だったり、自分が父親の仇だと思っている空飛ぶボードに乗った元親友だったり、自らのアグレッションを高める黒いスパイダースーツだったりと、フィジカルな行動に出なければならない問題が山積みで事態もより複雑です(もちろん、甘酸っぱい方面の恋のモラトリアム要素も込みで)
今後もスパイダーマンシリーズが続くのかどうかは解りませんが、5年スパンぐらいで構わないので、是非同じ出演者、製作陣で、関わった人たちがリアルにヨボヨボの年寄りになるまで続けていって欲しいですね。今回の「3」ではカメオ出演で元気そうなお顔を拝見できましたが、まずそろそろ制作に着手しなければならなそうなのが「スタン・リー 遺言」でしょうか。