Shit Happens!


「どうして近未来に感情が規制されているの?!」「それが原因で人間は過ちを繰り返してきたからだよ。戦争とか」「じゃあアレ↑は何?!」「あれは…“銃”と“カタ”で最強の格闘技を…その…」「なんでなんで!?」

「どうして人間は機械と戦争を続けているの?!何がキッカケだったの?!」「それは多分、お兄さんが性転換…」「なんでなんで?!」
 
「どうして死体が生き返るの?!腐ってるのにどうして猛ダッシュできるの?!
どうしてインコが突然デカくなるの?!何あのポシェット!
「知るか!!!」



トゥモロー・ワールドの「子供が産まれなくなった理由」問題ですが、あれは物語を成立させる為の“大きなウソ”、つまりはデッカく広げた風呂敷なわけで、それに対する小さな風呂敷(だが一番重要なサムシングが包まれている)が、クライマックスの市街戦における「ちょっと神々しくもある“アレ”」なわけで、そこに「子供が産まれなくなった理由」を説明されたら、自分としてはドッチラケだったと思うのです。
人々がお互いを殺しあう切羽詰った状況下において、大きなウソである「子供がもう久しく産まれていない」という状況下を利用し、小さなウソである「戦いを忘れて呆けてしまう戦闘員たち」というシーンを提示する。アルフォンソ・キュアロンが描きたかったのは正にあの瞬間であろうし、そこで綺麗事として結ばずに、またすぐにドンパチが始まってしまうのも、人間の愚かしさを表現していて素晴らしかったと思います。

なんで なんで ナンデ?

なんで なんで ナンデ?