ミシェル・ゴンドリー再考 その2

引き続き「ミシェル・ゴンドリーBest Section」のお話。まず→この画像なんですが、おそらく自分が所有しているDVDの中で面白メニュー画面の最高峰でしょう。ゴンドリーが野っ原みたいな所(庭?)でドラムを叩いているのですが、透明のタムの中にゴンドリーの息子が顔を突っ込んで「わーわー」と叫んでいます。で、素知らぬ顔でドラムを叩き続けるゴンドリーなのですが、シンバルなどに「songs」「stories」とか書いてあって、そこを選択するとPVが観れたり短編集が観れたり、という仕組みになってます。
このDVDは2枚組なのですが、彼の生い立ちやPV&短編映画の制作過程、制作秘話が2枚に渡って明かされる「I've Been 12 Forever Part.1 & 2」が面白いです
ゴンドリーが子供の頃チビだったからという理由で振られたトラウマが生んだローファイアニメ「Tiny」で歌われる「♪ボクはチビ〜とってもチビ〜ウンチだって米粒なみさぁ〜」という激ヤバソングが素晴らしいです。他にも、自分がひりだしたウンコに一日中付きまとわれる「One Day」という短編があって、これを観ると「30過ぎのいいオッサンがウンコにこだわるってどういうことだろう?」と考えてしまいますが、これらの「一見どーしようもないテーマ」を、キチンと映像作品にまとめてしまう彼の才能は、まさに「プロの小学生」と言ったところでしょうか
彼は「夢」に非常に固執していて、その発展系としてフー・ファイターズ「Everlong」のPVがあり、さらにそれを雛型に映画化したのが「エターナル・サンシャイン」という流れが、改めてこのドキュメントを観てよくわかりました。
あと、ケミカル「Star Guiter」の「背景と楽器パートがリンクしてる」っていうコンセプトをよくわかってない方って結構多いのではないでしょうか?っていうのもワタクシも3回目ぐらいでようやく
「・・・ああ!!!」
と気付きましたから。こういう感覚も、まさに「プロの小学生」だと思います。

DIRECTORS LABEL ミシェル・ゴンドリー BEST SELECTION [DVD]

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