「永遠のモータウン」を観ました。
アメリカ音楽産業において、演奏者のクレジットが表記されるようになったのは60年代後半〜70年代初頭からだそうです。マーヴィン・ゲイ、ダイアナ・ロス(&ザ・サプリームス)、スティーヴィー・ワンダー、フォートップス、テンプテーションズetc・・・といった、60年代にモータウンレーベルで活躍したミュージシャン達のバックで演奏し「ノークレジットで」レーベルの屋台骨を支え続けた偉大なバンドが存在しました。その名もズバリ「ファンク・ブラザース」。
「永遠のモータウン」はそんな「誰も知らない」ファンク・ブラザースに焦点を当て、2002年に行われたバンド再結成&ゲストを招いてのトリビュートライヴの模様を中心に、結成の経緯から当時のオモシロ話、縁のあるミュージシャンなどのインタビューを交え、「モータウンの光と影、知ってるつもり?」と音楽ファンに問い掛けるドキュメンタリー作品です。自分はソウルミュージックに関してはまだまだホントにヒヨッコで、代表作と言われているアルバムでもフォローしていない作品が沢山あるのですが、この映画は「モータウンって何??」という人でも充分楽しめる親切丁寧な作りとなっております。
印象的な再結成ライヴでは、ベン・ハーパー、ブーツィ・コリンズ、ミシェル・ンデゲオチェロ、ジョーン・オズボーン、ジェラルド・レヴァート、モンテル・ジョーダン、そしてチャカ・カーンといった錚々たるメンバーがゲストで登場し、ファンク・ブラザースの偉大なる業績に華を添えます。そんなゲスト勢を迎え、非常に楽しそうにリラックスしたファンク・ブラザースの面々から次々と繰り出されるヒット曲の数々に、形容し難い高揚感をおぼえ目頭を押さえること数回。特にチャカ・カーン&モンテル・ジョーダンのデュエットで歌われる「ain't no mountain high enough」の
どんな高い山も、どんなに深い谷も、どんなに広い河も、ふたりを離れ離れにすることはできない!
(マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル)
という有名な歌詞には改めて悶絶。トゥルー・ロマンスのアラバマの言葉を借りるなら「何てロマンティック!」でしょうか。この「高い山!深い谷!広い河!」という、馬鹿馬鹿しいまでの大仰さにこそ、ソウルミュージックのエモーショナルな真髄がある様な気がしました。
帰りは家まで友人に車で送って貰い(id:mens_batsubeiさん本当にありがとうございます)、イイ気分でツタヤに寄れば、なんとパム・グリア大先生のアフロが大写しのジャケ「フォクシー・ブラウン」のサントラが中古で105円!ウィリー・ハッチも泣いています・・・。このCDを売った人は売る場所を間違えているし、売る店は売る値段を間違えています。何て素晴らしい!というわけで勿論保護しました(ちなみにこのサントラもモータウン)。
そして更に!その後に立ち寄った中古ビデオ屋ではラリー・コーエン「ブラック・シーザー」の続編「ハーレム街の首領(ドン)」を500円で発見!!ウン、やっぱりマルコムXは正しくてジーザス・ワズ・ブラックで間違いないと思いますよ。というわけでコチラも浮き足立ちながら当然保護(この前にも別の店で物凄いお宝を保護しているのですが、それはまた後日)。
2004年6月9日、ロックの日はイイ事が沢山あった日でした。