「LED ZEPPELIN DVD」やっと鑑賞。

もう散々色んな所で「全人類必見!」とか言われてるんで、あえてワタクシがこのDVDについて書かないでも良いような気がするんですが、まぁコレ観るとコレについて何か語らない訳にはいかないわけで
本当に凄いんですよコレ。以下は向井秀徳の昨年の日記から

6月22日 「渋谷(ZEP狂)陽一」になった気分で記

(ツェッペリンの)ライブにおけるバンドアンサンブル。これはもう究極といってもいい。特に俺が驚き電気ビリビリしたのは、変拍子を多用して複雑なリズムの流れをつくり、テンションを上げていく演奏だ。変拍子のかさね合わせリフの曲はもともといっぱいあるが、ライブではさらにすごい
ジャズ、あるいはプログレの技巧派がそれぞれのテクニックをぶつかりあわせ競争するカンジとはちがう、ひとつの狂熱に到達するための目的があって、それにメンバー一丸となって向かっていく、という意志が感じられる。それを力まかせで押し切る、という部分がとてもロックだ
その力まかせ感が、スタイルこそ違うがイナザワにとてもよく似ている、と思った
アタマで考えないと理解しにくい複雑なリズムを、これほどまでに肉体的なグルーブにするには、どうすればいいのだろうか。ただテクニックをもってして出来るものではない。それこそバンドにはそうとうな鍛錬があっただろうが、努力のあとは全く感じさせない
ツェッペリンの高みの頂点である「ネブワース」ライブを見ると、よくいうバンドマジックという言葉が頭をよぎる。まさに神がかり的である。格好はオッサンくさいが

そのいろいろな音楽の融合、それを自分のロックに置き換えてやるという面で、俺がまさにこれからやらんとしとることは、ツェッペリンのやってきたロックに非常に近いものである、というかツェッペリンはそれをあそこまでやっとるのだ、ということに気付き不安になった
果たして、これを超えられることが出来ようか。これはまさに挑戦である

世にふたつとない圧倒的なオリジナリティ
俺はそれを目指し、やっていきたいと思う

よく聞かれる、昨夜も聞かれた「ZAZEN BOYSはどんな音楽をやるんですか?」という質問に俺はこれからこう答えようと思う

「法被を着たレッド・ツェッペリンである。」

これがちゃんと音楽をやってる人の感想で、全くその通りだと思います


で、何も楽器を演奏出来ないワタクシから言えることといえば、ジミー・ペイジのギターに「まままままま!」「ぺぃ〜ぺぃ〜」などなど数々のデタラメで素晴らしい返しをするロバート・プラントにシビレました
よく凄まじいドラミングを例える時に「人力ドラムンベースのようだ」と言いますが、ボンゾのロイヤルアルバートホール('70)の「moby dick」のドラムソロで、遂にそれを目の当たりにしてしまった、という気分です。まるで仏師が木から仏を掘り出すように、キックに、スネアに、タムに、シンバルに、そして銅鑼に導かれ、ジョン・ボーナムという男は一心不乱にビートを刻み続けます
そしてそんなボンゾをキッチリとサポートするジョン・ポール・ジョーンズの仕事人っぷりに感銘を受けつつ「ヴィゴ・モーテンセンに似てるなぁ」と思ったり。

気になった点:ジョン・ポール・ジョーンズがエレピやメロトロンを弾いている時、ベースを弾いているのは一体誰なんでしょうか?そして、その人が映像に一切写らないのは何故?